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薔薇王の葬列のリチャードの最後は死亡?最終話や史実から考察してみた

2022年1月27日

漫画「薔薇王の葬列」の主人公であるリチャード。

彼の歩んできた道は救いのないものばかりでしたが、最終話のラストでは本当に死んでしまったのでしょうか?
史実では死亡が確認されています。

裏切りにより命を落としてしまったのなら、絶望ばかりの漫画になってしまいます。
(少女漫画らしくないですね。逆にシェイクスピアの悲劇らしい「鬱」さではあります。)

リチャードの生存可能性について、どこかに希望の糸筋がないものか。

最終話の内容と、史実とも比較して考察してみました。

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2022年1月時点の情報です。現在は配信終了している場合もありますので、詳細は公式ページをご確認ください。

目次

薔薇王の葬列の主人公リチャードは最後に死亡する?最終話と史実から考察してみた

結論から言うと、最終話でもリチャードがはっきりと死亡した描写はありません。

身代わりとなったティレルが死亡した描写はあります。

リチャードはケイツビーに抱えられ、朦朧とした意識の中で眠りについていくのみです。

このラストのシーンは死んだようにも見えますし、生きている可能性も少し残すような描かれ方でした。

作者の菅野氏は結末について、

  1. 描いていくうちにキャラクターが決めてくれる
  2. 原案、歴史に沿って最後まで書く

と述べています。

――結末は決めていらっしゃいますか?
菅野:原案や歴史があるので、その流れに沿って最後まで描く予定です。マンガを描く時はいつもそうですが、結末は描いているうちにキャラクターが決めてくれると思います。『薔薇王』では今までに自分で描いたことのない表現を探す、自分のなかのタブーを破っていく、ということを課題と楽しみにして描いています。読み込むほど、理解するほどによりおもしろくなるネタを潜ませつつ、それでいてエンタメ――とにかく純粋にマンガとして楽しめるものを目指しています!

史実に沿って物語を完結させつつも、独自の設定もあるというこの漫画。

作者の中でもリチャードは確実に死亡させたわけではないのだと思います。

「リチャードの生死は読者の想像に任せます。」

そんな菅野氏の声が聞こえてきそうなラストでした。
※実際に菅野氏がそう言ったわけではありません。

生きている可能性の考察

史実通りに“リチャード"が死ぬ役目はティレルが身代わりになっています。

つまり、漫画のなかでは本当のリチャードはこの戦いで死んではいなかった可能性もあるわけです。

ケイツビーの望みはリチャードを死なせないこと。
彼がリチャードの命を救った…とも考えられそうです。

仮に一命を取り留めたなら、その後のリチャードはどうなったのか?
世の中にはリチャードは死んでいることになっています。

生きていたとしても、そのことが知られることがないよう、手を尽くすことでしょう。

国外に逃亡して生活をしたのか。
どこか人里離れた土地で生活したのか。

もし生きていることが知られたなら、リッチモンドが軍を向けてくるのは間違いありません。

リッチモンドを王位から引きずり下ろすために、蜂起するとしても、リチャードのために戦ってくれる貴族はいないのでは。

最後のボズワースの戦いでは裏切りに裏切りが続いた結果の敗戦だったからです。

史実からも、仮に生きていた場合は表舞台に登場した可能性は低いように思います。

死んでしまっていた場合の考察

ケイツビーの救出もむなしく、リチャードが死んでしまっていた場合。

埋葬もケイツビーが行ったのではないでしょうか。

リチャードを慕っていた人物はほとんどが亡くなっています。

史実では遺体は教会の聖歌隊席に埋葬されていたのだそうです。
ただし、埋葬は敵軍に遺体をさらされた後のこと。
さらされ汚辱されたあとに運び込まれたのだそうです。

ケイツビーがリチャードを戦場から連れ出したシーンは、既に史実通りではなかったのかもしれません。

それとも、ケイツビーも敵軍に見つかってリチャードもろとも殺されてしまったのか。

これは一番最悪のケースですし、想像したくない終わり方です。

リチャードの傷は致命傷になりかねない描写がいくつか見られました。
発掘された遺骨の傷も同様の箇所に傷があったようです。

死んでいてほしくないですが、やはり生存が難しい状況だったように思いました。

まとめ

リチャードの最後の生死については、はっきりと死亡した描写がないです。

読者の想像に任せるという作者の意向があったのではないかと、個人的に思いました。

ただ、戦いで受けた傷を考えると、生きているのは難しそうです。

もともと史実ではバッドエンドが決まっているので、漫画の結末はまだ救いのある描かれ方だったのかもしれません。

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